Amazon Route 53 を使用して Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) サーバーに DNS 逆引きを設定したいのですが、必要なポインタ (PTR) レコードを作成して委任を設定する方法がわかりません。
簡単な説明
Route 53 で DNS 逆引きを設定するには、パブリックホストゾーンを作成し、PTR レコードを追加して IP アドレスの委任を設定します。このプロセスは、オンプレミスの SMTP サーバーを使用するか、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) の SMTP サーバーを使用するかによって異なります。
解決策
注: AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) コマンドの実行中にエラーが発生した場合は、「AWS CLI で発生したエラーのトラブルシューティング」を参照してください。また、AWS CLI の最新バージョンを使用していることを確認してください。
オンプレミス SMTP サーバ-
オンプレミスの SMTP サーバーおよび、AWS 以外のリソースを使用している場合、第三者がお客様の IP アドレスを所有している可能性があります。たとえばその第三者は、別のクラウドコンピューティングプラットフォームまたはインターネットサービスプロバイダー (ISP) である可能性があります。DNS 逆引きの設定は、IP アドレスの所有者から提供されている方法で行ってください。
パブリックホストゾーンを作成する
注: この解決策では、1.2.3.4 (IPv4) および 2001:db8:: (IPv6) を SMTP サーバーの IPアドレス例として使用しています。
Route 53 を設定し、サーバーへの DNS 逆引きクエリに応答させるには、次の手順を実行します。
- サーバーの IP アドレスに対するパブリックホストゾーンを作成します。
たとえば、ホストゾーンは IPv4 では 4.3.2.1.in-addr.arpa、IPv6 では 8.b.d.0.1.0.0.2.ip6.arpa という形式です。
- ホストゾーンに PTR レコードを追加します。
注: オクテット以外の境界アドレス範囲には、IP アドレス所有者が委任用に提供するゾーン名を使用してください。
PTR レコードを作成する
SMTP サーバーに対する PTR レコードを作成するには、次の手順を実行します。
- ホストゾーンのレコードセットを作成します。
- SMTP サーバーの PTR レコードを作成します。[名前] には、逆引きした IP アドレスに in-addr.arpa (IPv4) または ip6.arpa (IPv6) を加えたものを入力します。
例: 4.3.2.1.in-addr.arpa (IPv4)、0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.8.b.d.0.1.0.0.2.ip6.arp (IPv6)。
[タイプ] で [RDP] を選択します。
[値] には、SMTP サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を入力します。例: mail.example.com
注: 複数の IP アドレスブロックを含むドメインでは、対応する PTR レコードを含む追加の逆引きホストゾーンを作成してください。
委任を設定する
PTR レコードの作成後、IP アドレス所有者に依頼し、逆引きホストゾーンのネームサーバーへの委任を設定してください。
ネームサーバーの詳細を特定するには、次の手順を実行します。
- Route 53 コンソールを開きます。
- ナビゲーションペインで [ホストゾーン] を選択します。
- 該当するホストゾーンを選択します。
- NS レコードタイプの値を書き留めます。
- これらのネームサーバーの詳細を、使用する IP アドレスの所有者に提供して委任を設定してください。
注: 新しい設定が反映されるまでの時間は、前のネームサーバーレコードの TTL (存続可能時間) レコードによって異なります。以前のネームサーバーレコードの TTL レコードは、エンドユーザーのローカル DNS サーバーキャッシュに存在する可能性があります。
Amazon VPC 内の SMTP サーバー
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Elastic IP アドレスを指す転送 DNS レコード (タイプ A) を作成します。
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逆引き DNS レコードを更新します。
IPv4 アドレスの場合は、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) コンソールを使用するか、次の AWS CLI コマンドを実行します。
aws ec2 modify-address-attribute --allocation-id eipalloc-### --domain-name mail.example.com
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IPv6 アドレスの場合は、AWS サポートケースを作成し、次の詳細を提供してください。
使用する IPv6 アドレス
必要な逆引き DNS レコード
ドメイン所有権の証明
注: AWS サポートに逆引き DNS 変更をリクエストする前に、転送 DNS レコードを設定してください。
関連情報
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